会計期間での課税は不公平

個人事業主の場合は1月1日から12月31日が「会計期間」です。

会社の場合は定款に定めた期間が「会計期間」となっています。

そして、この会計期間の間に生じた黒字や赤字の金額を計算し、それにあわせて税金が課税されます。

しかし会社(事業)は生き物ですから、去年は赤字で今年は黒字、来年はまた赤字などとなるケースがあります。

そんなときに、たまたま今年が黒字だからといって課税されていたら、過去の赤字分の補填に何年かかるかわかりませんよね。

 

赤字の繰越控除の期間が延びる

そこで、「青色申告をしている事業者が赤字となってしまった場合、その赤字を翌年度以降に持ち越して、黒字だった決算期に相殺してあげましょう」という制度があります。

それが「青色欠損金の繰越控除」という制度です。

個人事業主の場合、繰越損失は3年間持ち越すことができます。これが会社となると、繰越控除ができる期間が9年に延びるのです。

資本を投下してから、売上(利益)としてその資金を回収するまでのサイクルを、長期的な視野でみることができるようになるのです。

なお、この繰越しは国税と地方税の両方に適用されます。

 

欠損金の繰越還付制度も会社だけ

過去の赤字を繰越して翌年以降の黒字と相殺する制度を説明しました。

じつは、その逆として前年の黒字を当年の赤字と相殺できる方法があります。

これを「青色欠損金の繰越による還付」制度といいます。

こちらは、平成21年2月1日以後に終了する各事業年度で生じた欠損金に対して、中小企業のみ利用できます。

しかし、個人事業主には適用されませんので、会社特有のメリットとして活用が期待されています。

ただしこの制度は法人税だけで、地方税には同様の規定はありません。